インフルエンザやノロウイルスなど、デイサービス含め皆さんが気をつけないといけない感染症。その感染症について少しばかり書いてみたいと思います。
季節性インフルエンザについて
原因ウイルス:
インフルエンザウイルス(A型、B型、C型)
A型:毎年微妙に変化し、突然変異も起こる、大流行
B型:変化の程度・スピードも遅い、散発的・局地的流行
C型:ほとんど変化せず安定、流行は少ない
感染経路:
飛沫感染(咳、しゃみ) 接触感染(患者の鼻咽頭分泌物との接触)
潜伏期間:
1~3日 主な症状:急な高熱(38~40°C)、悪寒、咳、咽頭痛、
頭痛・筋肉痛・関節痛などの全身症状 予防法:ワクチン、手洗い・咳エチケットの励行など 治療法:対症療法、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザなど)
ノロウイルス
以前は小型球形ウイルス(SRSV)と呼ばれていた。 2002年からノロウイルスに分類されている。
感染後の発症率は40~70%
症状は通常、1、2日で治癒し、 後遺症が残ることもない。 ただし、免疫力の低下した老人 や乳幼児では長引くことがあり、 死亡した例(吐瀉物を喉に詰ま らせることによる窒息、誤嚥性 肺炎による死亡転帰)も報告さ れている。
非常に強い感染力:
ウイルス10個でも感染 ウイルスは吐物・下痢に多量に含まれる
(乾燥した便や吐物から空気感染も)
全年齢が罹り、全食中毒事例の1位 2007年と2012年に大流行しました。染型と食中毒型の二つがある
潜伏期間:12時間~48時間 突然の嘔吐で始まる(嘔吐⇒下痢)
発熱は軽度が多い
通常1~2日で回復する 免疫力の低下した老人や乳幼児では長引くことがある。
ウイルスは1~(2)週間、便から排出される 感染力は、通常1週間と考えて、対応する。
ノロウイルスは何度でも罹る?
• ノロウイルスには多数の「遺伝子型」が存在
• 同じ人が複数の異なる型に感染
• 感染して免疫ができても、1~2年で免疫は失 われると考えられている。
• 再感染で軽症化するかどうかは不明。
消毒が困難 アルコールが無効 次亜塩素酸ナトリウムが有効
不十分な手洗いでは除去出来ない ノロウイルスは加熱に弱い(85度、1分以上)
(逆に低温に強い)
室温では10日間程度生存する
感染時の対策
1.標準予防策(通常から行う)
手洗いが有効です。
排泄物は嘔吐物を処理する際は、手袋、マスク、エプロン(ガウン)等を着用し、使ったものは消毒するか処分して感染拡大を防ぐ。
2.有効な消毒
(1)次亜塩素酸ナトリウム
希釈例:2Lのペットボトル→水を半分入る→家庭用塩素 漂白剤をペットボトルのキャップ2杯入れる→水を入れ2L にする(200ppm)
(2)加熱消毒:85度以上、1分以上
基本は、うがいと手洗い!